音楽(吹奏楽)に携わる人々の震災後まとめ。

まずは、この度の東日本大震災で被害をうけられた方々に、心からお見舞い申し上げます。
一日も早い復興と、一人でも多くの方に笑顔が戻ることを願っております。
さて、しばらくブログの更新を控えておりましたが、“自粛ムード”に思うところもあり、また復活していこうと思います。
震災後、いろいろな情報や考え、支援の形がTwitter・ブログに溢れていて、勉強になったこと、少し疑問を感じたこと、理解できなかったこと…本当に様々でした。
被害からの一日でも早い回復はもちろんですが、今回の件で自分なりに消化したり感じたことは(うまく整理がつけられれば)アウトプットして形に残していきたいなと思っております。
ということで、まずは自分と縁の深い「音楽」。特に、「吹奏楽業界(?)」での動きを中心に、4つの軸に分けてご紹介します。普段音楽に関わりのない方々にも伝わることがあれば幸いです。
「こんなときに」と「こんなときだからこそ」
不謹慎?配慮?
何かアクションを起こす度、必ずといっていいほど議論になるのが“不謹慎”や“自粛”の問題。
音楽は娯楽志向が強いためか、随所でその色が濃く見えました。一般の方でも話題になった典型的な例が、春の選抜高校野球での演奏(鳴り物)禁止。
多方面への配慮、阪神・淡路大震災後の前例など様々な要因があると思いますが、高野連の線引き・判断に大きな疑問を残す結果となりました。
音楽の持つ力
「こんなときに…」という気持ちは、当然、演奏者自身も悩ませます。
オーボエ奏者の最上峰行氏は震災後の3/14に、
と、心境を語っています。そして4日後、
一つの形を示されました。音楽家らしい答えだと思います。
ちょうどこの間、とても印象的な言葉を目にしました。
『二番目か三番目に必要なとき』。
家が建つわけでも、空腹が満たされるわけでもない。それでも「必要」なんだ、と。
作曲家として
陽はまた昇る
日本との交流も深く、吹奏楽の作曲家として有名なP.スパーク氏は、「ザ・バンドワゴン」西田裕氏の提案からいち早く行動を起こしています。
元々金管バンド用であった「カンティレーナ」という曲を、復興支援のため吹奏楽用に書き直し出版。「日出づる国」に敬意を表し、題名を“THE SUN WILL RISE AGAIN”(陽はまた昇る)としました。
この楽曲の出版印税含め、販売収益のすべてを日本赤十字社の緊急救援基金へ寄付されるとのことです。
⇒The Sun Will Rise Again / 陽はまた昇る
東北から力を受けた作品
日本の作曲家、櫛田てつ之扶氏は、3月に小編成用として改訂出版された1981年全日本吹奏楽コンクール課題曲「東北地方の民謡によるコラージュ」の印税を東北吹奏楽連盟へ全額寄付されると発表しました。“東北地方の皆さんの応援歌になって欲しい”との願いが込められています。
⇒櫛田てつ之扶オフィシャルブログ「ブラバン音曲草紙」
出版社として
上を向いて歩こう
吹奏楽譜の出版社として有名なミュージックエイトでは、3/28(月)から4/20(水)の間、「上を向いて歩こう」の楽譜を無料進呈。
日本全国でこの曲が演奏され、一人でも多くの演奏者・聴衆に、勇気や希望が湧いてくるのを願って。という出版社らしい支援を行っています。
⇒がんばろう日本♪ 今、ミュージックエイトにできること
余談ですが、サントリーも「上を向いて歩こう」と「見上げてごらん夜の星を」のCMを流し始めましたね。
世代や業界、手段も違う人達が同じ楽曲に思いを込めていけるなんて、とても素敵なことだと思います。
演奏家・団体として
今、できること
演奏会の中止や自粛が相次ぐ中、一度は中止にした演奏会をチャリティーコンサートとして復活させた団体もあります。
首都圏の音大生で組織している吹奏楽団「WISH Wind Orchestra」の記事が紹介されていました。
⇒音楽の力を借りて心交わそうと、音大生の吹奏楽団が震災チャリティー公演:カナロコ(神奈川新聞社)
⇒カイちゃんの音楽室♪
様々な支援の形
宮城県吹奏楽連盟は、震災によって楽器を破損・滅失した団体への救済処置として「宮城県楽器BANK」を開設しました。全国の「今使っていない楽器」を募集し、被災した団体へ寄贈するという試みです。
義援金や生活用品だけでない音楽家ならではの支援方法。ここで集まった楽器を使って、現地に新たな安らぎや笑顔が生まれるといいですね。
⇒宮城県楽器BANK(PDF)
金銀銅を超えた演奏
最後に、今回特に考えさせられた話です。
3/19(土)、仙台市立八軒中学校の合唱部・吹奏楽部の生徒が避難所で演奏会を行いました。
⇒当日の様子
この話を知ったきっかけは以下のツイート。
生徒達は本来、同日同時刻に東北代表として鹿児島で開催される全国大会に出場する予定でした。しかし、震災の影響で出場は辞退に。
そして開催された演奏会。「こんなときに」という批判や反対意見もあるかと思いますが、聴衆には心から伝わるものがあったようです。演奏は聴きたい方々だけに披露されたようですし。
こちらの話は緒方まゆみ氏のブログでも詳しく紹介されています。
中高生にとっては限られた3年間。この日にかける思いも相当なものであったはず。
しかし、「こんなときだからこそ」生徒達は演奏し、人々の心に音楽を届けました。
この生徒達の想い、“自粛”を謳う様々な人に何か伝わっていくといいなぁ。
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